こんなときどうする?宗教別の葬儀の流れの違いとマナーをチェック

こんなときどうする?宗教別の葬儀の流れの違いとマナーをチェック

日本の葬儀は、ほぼ9割が仏教式で行われますが、国際色豊かになった現代では、日本においても、世界各国の宗教・宗派による葬儀が行われるようになりました。

それぞれ葬儀に対する考え方やしきたりが違い、葬儀の流れやマナーもすべて異なります。

ここでは、日本で行われる主な宗教・宗派の葬儀について、その特徴やマナーを紹介します。

日本におけるおもな宗教・宗派の葬儀の種類

現在日本で行われている宗教・宗派の葬儀の種類は、以下にまとめられます。

  • 仏教葬:日本で行われる葬儀の約9割が仏教スタイル
  • キリスト教葬:「カトリック」と「プロテスタント」で流れが異なる
  • 神葬祭:日本古来の民族宗教である神道(神式)の葬儀
  • 友人葬:創価学会員と遺族による葬儀
  • 無宗教葬:宗教や慣習にしばられない「自由葬」

それぞれの特徴やマナーについて、具体的にみていきましょう。

仏教葬の特徴とマナー

まずは、なじみの深い仏教葬の特徴とマナーです。

仏教葬の考え方と特徴

6世紀半ばにアジア大陸を経て日本に伝えられた仏教は、貴族・武家・庶民にまで拡がり、現在では1356派が存在しています。

一般的な葬儀は、故人とお別れの時間を過ごす「通夜」と、最後のお別れをする「告別式」を行います。

葬儀の考え方は、宗派によって異なります。

宗派による違い

浄土真宗

浄土真宗における葬儀は、「死者への供養ではない」ととらえる点で、他の宗派と異なります。

死者は「即成仏」するので、死に装束や清めの塩を使いません。

また、弔電や弔辞の「お祈り」「冥福を祈る」「草葉の陰」などの表現は禁じられています。

浄土宗

浄土宗の葬儀は、「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」を唱えて、お釈迦様の力を借りながら、極楽浄土にいくという考えのもとに行われます。

僧侶と参列者が共に念仏を唱える「念仏一会」が特徴で、これにより参列者と阿弥陀仏との縁が結ばれます。

日蓮宗

日蓮宗では、葬儀は「最後の修行の機会」ととらえています。

「死者を霊山浄土に導く」ことが、日蓮宗の本義とされています。

天台宗

天台宗の葬儀は、日本の葬儀の根源といわれ、それぞれに儀礼がある「顕教」と「密教」に分けられます。

その儀礼を行うことで、故人と家族・縁者が一体となり、ともに仏道を成就していくことを目指します。

禅宗(臨済宗/曹洞宗)

禅宗の葬儀は、故人に戎を授け正式の仏弟子にするための「授戒」と、仏の世界に導き入れる「引導」で成り立ちます。

臨済宗と曹洞宗では、儀礼の細部に違いがあります。

真言宗

弘法大師空海が開いた真言宗では、葬儀を、全ての本源である「大日如来に帰っていくための儀式」ととらえます。

この身のままで仏になる「即身成仏」を目指し、葬儀を通じて死者に印と真言を授けることで、仏と一体になります。

仏教葬の遺族側のマナー

服装のマナー

遺族側は、一般参列者よりも格式の高い喪服を着用するのがマナーです。

結婚指輪以外のアクセサリーは、身につけません。仏教葬では数珠が必需品ですが、宗派によって色や形が異なります。

動作のマナー

遺族は、通夜や告別式開始の1時間前には会場に入るようにします。

大切なのは、参列者やお手伝いの方への感謝の気持ちと配慮で、ていねいな対応を心がけましょう。

キリスト教葬儀の特徴とマナー

キリスト教には、カトリック系とプロテスタント系の2つの宗派があり、それぞれ内容が異なります。

キリスト教葬儀の考え方と特徴

キリスト教における死は、「滅びだけでなく、新たないのちへの門」であり、その葬儀は、「死者が神の元に召されることを祝福する儀式」です。

故人にとっては地上での最後の祈りの場であり、遺族には、愛する人を神の御手み委ねる祈りの場となります。

葬儀の流れは宗派により頃なりますが、「聖書朗読」「賛美歌等斉唱」「説教」などで構成されます。焼香ではなく「献花」を行い、香典ではなく「お花料」を渡します。

神に召される事を祝福する儀式なので。お悔やみの言葉は言いません。

カトリックとプロテスタントの違い

カトリック系葬儀

葬儀では、故人の罪を詫びて神に許しを請い、キリストの再臨と死者の復活を願います。

故人が所属していた教会で行います。

聖職者を「神父(司祭)」と呼び、葬儀と告別式を分けます。通夜の習慣はないものの、最近は「通夜祭」をすることが増えています。

プロテスタント系葬儀

カトリックと比較して自由で柔軟な葬儀で、故人は神のものと安らかになるという思想のもと、神に感謝し遺族を慰める儀式となります。

葬儀と告別式は分けずに行います。また、聖職者を「牧師」と呼び、「前夜祭」をするのが一般的です。

キリスト教葬儀のマナー

服装のマナー

キリスト教の葬儀の服装は、仏教葬と同じ物で問題ありません。

御花料と献花のマナー

「献花料」は、ユリの花や十字架が描かれたのし袋か白無地の封筒に入れて渡します。

その相場は、故人との関係により異なりますが、おおむね仏教の香典と同程度の金額と考えてよいでしょう。

また「献花」は、白い菊やカーネーションの茎を、祭壇に向けて捧げます。右手で花を、左手で茎を持ちます。

お悔やみの言葉は不要

キリスト教の死は、「永遠の命の始まり」であるため、お悔やみの言葉はふさわしくありません。「安らかな眠りをお祈りいたします」のような、故人の安寧を祈る言葉がよいでしょう。

神葬祭の特徴とマナー

日本古来の宗教である神道に基づき行われる葬儀を、「神葬祭」と呼ばれます。

日本では、仏教葬に次いで多い葬儀です。

神葬祭の考え方と特徴

神道の葬儀は、「故人の魂を家に留めて、守護神になってもらう」ための儀式です。

死は「穢れ」とみなされるため、神の聖域である神社では行えず、自宅や式場で行います。また、成仏や冥福、供養などという、仏教で使われる用語は使いません。

神葬祭の流れ

神葬祭は、仏教の通夜・告別式と同様に、2日間に分けて行うのが一般的です。

1日目:「通夜祭」「遷霊祭」

仏教の通夜に相当する「通夜祭」では、神職が祭詞を奏上し、参列者は玉串を奉って拝礼します。

その途中で、死者の御霊を、仏教の位牌にあたる霊璽(れいじ)に移す「遷霊祭(せんれいさい)」も行います。

2日目:「葬場祭」「火葬祭」「葬祭」「帰家祭」「直会の儀」

2日目は、仏教の葬儀・告別式にあたる「葬場祭(そうじょうさい)」で、弔辞の奉呈、弔電の奉読、祭詞奏上、玉串奉奠(たまぐしほうてん)などを行います。

その後、火葬場に移動して「火葬祭」、遺骨を埋めるときには「葬祭」、自宅へ戻って「帰家祭」により、神葬祭が無事に終わったことを霊前に奉告します。

その後、神職やお手伝いを招いて「直会の儀」(なおらいのぎ)を行います。

神葬祭のマナー

神葬祭ならではの儀式

神葬祭の独特な儀礼として、焼香ではなく「玉串奉奠」を行います。榊の枝に紙垂(しで)を付けた玉串を奉上し、二拝二拍手一拝の作法でお参りします。

香典ではなく、「御玉串料」とよびます。また、身を清める為の「手水(ちょうず)の儀」や、雅楽の献曲があるのも特長です。

服装のマナー

服装は、仏教葬と同様の喪服を着用しますが、数珠は使いません。

不祝儀袋のマナー

道では蓮の花の入っていないもので、水引は黒白か双銀を選びます。表書きは「御霊前」「御玉串料」などを使います。

友人葬の特徴とマナー

友人葬とは、創価学会員と遺族などが行う葬儀です。

友人葬の考え方と特徴

友人葬では、同じ信者の友人や支部会員、一般の友人も参列します。すでに成仏した人の葬儀とするため、僧侶は呼ばず、創価学会員と遺族が読経して冥福を祈ります。喪主が創価学会の幹部にお願いして導師になってもらい、位牌や戒名もありません。

友人葬の流れ

僧侶は呼ばないものの。一般的な仏教の葬儀と流れは同じです。

無宗教葬の特徴とマナー

宗教や慣習に縛られないのが、自由葬と呼ばれる無宗教葬です。

無宗教葬の考え方と特徴

宗教的な要素が含まれないので、特定の決まりや儀礼がなく、故人や遺族の希望をかなえやすいのが特徴です。

故人との「お別れ会」や「偲ぶ会」の要素が強い葬儀です。

無宗教葬の流れ

無宗教なので、僧侶などの宗教人による読経などは原則ありません。

流れなどのルールが無いので、ゼロから組み立てることができます。

多いものとしては、故人の好みだった音楽を生演奏する「音楽葬」や、食事をしながら故人を偲ぶ「レストラン葬」、「キャンドル葬」などがあります。

まとめ

日本でも、あらゆる宗教・宗派の葬儀が行われており、予期せぬタイミングで、慣れない宗教・宗派の葬儀に関わるかもしれません。

宗教によって葬儀の考え方が違い、仏教でさえも、宗派によって儀礼が異なります。

いざというときのためにも、これらの知識を身につけておきましょう。

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