終活という言葉を見聞きするようになったのは、ここ数年の間ではないでしょうか。
昭和が終わり平成が過ぎ、令和という新しい時代を生きている現在。家族の在り方も大きく変化しています。
昨今では、自分自身の人生の最期を迎えるための準備を行う人が増えています。
昔はそのような準備をすることに抵抗があった方も多くいたと思いますが、なぜ今では終活を行うようになってきたのでしょうか。
ここでは、なぜ終活をしておいた方がよいのかを説明します。
時代の変化と終活の大切さ
時代は大きく変化していきます。
昔ながらの良きことを伝え継いでいくと同時に、ご自身の最期について今の時代の考えに合ったことを取り入れるも大切なことです。
個人の思いが尊重されるように変化
ひと昔前までの日本では、人生の最期は家族の誰かに委ねるもというのが当たり前でした。
結婚し両親と同居しながら子だくさんであるのが一般的であったため、その終末期のほとんどは家族単位で考えられていました。終末期に必要な介護や身の回りの整理は分担して行うものだとされていました。
しかし現在の日本では核家族化が進むというよりすでに、核家族化が一般的になって来ているのが現実です。家族単位ではなく、個人の意思が尊重されるように変化しています。
これは以前に比べて終末期、最期の準備を行う人手が足りないという理由だけではなく、一人ひとりの意思が尊重される時代へ変化しているためだと言えるでしょう。
平均寿命が伸びた日本
今や日本は長寿大国と呼ばれる代表的な国です。
2016年のWDIの調査によれば日本の男女合わせた平均寿命は83.98歳だと言われています。100歳を超える方もそれほど珍しいわけではなくなりつつあります。
このように平均寿命が伸びたことにより、終末期を考えるべき時間が増えているのも、多くの方が終活をスタートされている一つの要因となっているでしょう。
平均寿命が伸びたとは言え、まだまだ健康寿命との開きがあり介護問題がメディアでも大きく報じられています。
実際に長年の介護を経験した方も少なくないのではないでしょうか。介護の経験がきっかけとなり終末期の在り方を自分自身で考えるようになった方も多いのです。
終活をしておくべき理由
こういった時代の大きな変化により、終活をする人が増えてきました。
時代の変化による環境的な外的要因もありますが、自身の最期の向かえ方というのも様々になってきました。
個人の想いが尊重されるようになったため、その分想いを残す時の自由度が増えたともいえます。
こうありたい、こういう形で見送って欲しい。
自分の持ち物はこうして欲しいなどの希望を残しておくのは、遺族への思いやりでもあります。
故人の大切にしていたものを厳選するのも難しい事もあるでしょう。
長寿になった分、写真や想い出も増え、物なども増えていることもあるかもしれません。
終活を行い、エンディングノートを書き記しておくことで、遺族の方の負担も軽減されます。
まとめ
終末期について自分自身で考えることは縁起が悪いと考える方もいますが、余生をどのように楽しみ人生の最期の時をどう過ごすのかを考えることは決してマイナスなことではありません。
自分自身の人生のために必要不可欠なことだと言えるでしょう。時代の変化に伴い余生について考える時間が増えたことにより、終活を行う方が増えているのです。